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そもそも俺は生きてるんですかね
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クリスマスなんて無くなればいい。
クリスマスに幸せな奴は死ねば良いと思う。

こういった刺々しい言葉は、かつて毒男、喪男板の専売特許だったはずだが、
最近は何処の板でも、挙句に現実世界でも耳にするようになった。男性だけではなく、
女性すらもクリスマスなどのイベントを負担に感じる者が増えていると言う統計もあり、
恐らく男女両方からの悲鳴なのであろうと思うと、気が滅入る。

俺自身、クリスマスというイベントには良い感情を抱いていない。
12月に入ると、町を歩けばクリスマスソングが流れていない場所はないし、
何処でもかしこでもクリスマスを幸せに過ごそう!恋人と過ごそう!
などとアジテーションする看板や広告が満ちており、
喪男であり、幸せに過ごせるアテなどあるはずのない俺などは、

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京都なんて燃えてしまえばいいのよ!

などと荒んだ心になる事も多い。

……ふと、冷静に考えてみると、このような状況を何処かで見たように思った。
誰もが幸せに過ごすために尽力しているのに、幸せになろうと呼びかけているのに、
人々は逆に不幸せになっていく状況。

それを克明に描いた文学作品があったはずだ。

ミヒャエル・エンデの『モモ』である。

この小説には灰色の男達と称される怪人達が出現する。
彼らは将来の人生の幸せや老後の充実を餌に、
時間(体感時間)を節約させることによって人間から時間を奪取する。
犠牲者となった人々は、例外なくせっかちな刺々しい性格となり、
常に時間と他人の幸せを気にして過ごし始める。

物語の中盤で灰色の男達の暗躍は世界規模で成功し、
誰もが自制心を失い、享楽的な快楽と物欲に支配され、
それでいて、いつになっても幸せになれない人々に満ちた世界が構築されてしまう。

これが資本主義社会の行く末を皮肉ったものであることは疑いの余地が無い。

日本人は現実と物語の境界線を越えつつある様に思えてならない。
欧米人がキリスト教を盾に越えないできた一線を、無宗教である故に、
そして圧倒的な物量を持って、越えようとしているのではないか。

クリスマスに対する人々の苦痛は、その前兆と言えるのではないだろうか。

まぁ、クリスマスを本当に幸せに過ごしている人々からすれば、
俺こそが嫉妬に駆られて灰色の男達の手先になっていると言えるだろうが…

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コメント
無題
クリ…スマス……?

また24日だけ共産主義者のフリをしなければ…
しかし、近所に教会がある事実(笑)
【2008/12/17 21:12】 NAME[オレだよオレオレ] WEBLINK[] EDIT[]
無題
いっそ教会で邪念を捨てるってのも乗り切る手段ではありますねw
懺悔室にシスターアンジェラの如き美少女が居ないとも言い切れない。まぁいないでしょうけどw
【2008/12/17 23:14】 NAME[スミス中尉] WEBLINK[] EDIT[]
無題
俺は生来意識したことがないや。
【2008/12/19 00:54】 NAME[部員A] WEBLINK[] EDIT[]


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