いよいよTOP3の発表!!
とはいえ、ランキングは完全に俺の好みなので不満続出だろうが。
それにしても、気付けばアメリカ映画ばかりになってしまった。
まぁ、怪獣映画なんて馬鹿らしいものに金をつぎ込めるのは、
日本とアメリカくらいなのかも知れない……
第三位
『黒い蠍』
登場作品:黒い蠍
キングコングで世界を震撼させたウィリス・オブライエンの晩年の傑作である。
メキシコで発生した火山噴火。その影で発生する謎の連続殺人事件。
調査に訪れた地質学者が見たものは、巨大な蠍の群れだった!!
蠍の棲む巨大洞穴を発見、そこを爆破して生き埋めにしたかに見えたが、
生き残りたちが町を襲撃する。
本作では主役の蠍たちだけではなく、巨大イモムシ、クモガニも登場。
なんでも、こいつらはキングコングでカットされた伝説の谷底シーンで活躍した怪獣らしい。
前者が蠍たちの襲撃を受けて食われるシーンは、当時の技術にしてはなかなかグロい。
また、クモガニは主人公達の邪魔をするウザい糞ガキを追い回す。
ストップモーションを駆使して描写されたクモガニは主役を張って良いくらいの出来である。
まぁ、ブレン軽機関銃で射殺されるようでは主役は無理か……
蠍たちは強固な外骨格を持っており、特に大きな個体は戦車砲すら跳ね返す。
人類に勝ち目は無いかに思われたが、列車の襲撃中、蠍たちは喧嘩を始め、
結局、生き残ったのは件の大きな個体だけ。
そいつも、戦車砲、機関砲の一斉射撃と、電流を通じた銛の攻撃で息絶えてしまう。
要らん喧嘩をせねば、一匹くらい生き残れただろうに……
まぁ、一度外れた銛を回収する際、『戦いに夢中で電流を切り忘れていた為』に、
感電死者を出した人類も同類のアホだ。
第二位
『金星竜イーマ』
登場作品:地球へ2000万マイル
(日本未公開)
かつて、円谷プロの脚本家の一人が酒を飲み、涙を流しながら言ったという。
「怪獣だって泣くんだよ。奴等は孤独なんだ」
ブラッドベリの傑作怪獣小説、霧笛を映画化したレイ・ハリーハウゼンも、
似たような感慨を抱いたのだろうか。このイーマはあまりにも孤独な怪獣である。
遠く金星から連れてこられ、ウザい糞ガキの手によって孵化してしまったイーマ。
こいつは一貫して、他者に対して積極的に攻撃する事はない。
ただ、人間側が一方的な攻撃を加えるので、反撃しているだけである。
牧場に迷い込んで、子羊に興味を示すシーンなどは実に微笑ましい。
物語の終盤、実験と称して高圧電流を流され、もがき苦しんだ彼は動物園を脱走。
象(十位参照)と死闘を繰り広げた末に、戦車の砲撃で息絶える。
罪の無い生物を弄んだ代償は、多くの死者とコロッセオの炎上であった。
ストーリーも良いが、怪物の動きの素晴らしさは言うまでもない。
同監督の作ったリドサウルスと並んで、歴史に残る名クリーチャーと言えるだろう。
さて、果たして一位は何なのか……
皆さんには予想がついただろうか?
思えば、ゴジラ、ガメラ映画を使わないという条件は厳しすぎた。
どうしても知名度の低い怪獣ばかりがランクインしてしまう。
特にバラゴン、こいつが使えないのは俺にとって厳しすぎた。
だが、俺にはもう一匹の隠し球がいた……
そう、答えはプロフィール欄の中にいたのだ。
では、紹介しよう。栄えある第一位の名は!!
第一位
『大いか怪獣 ゲゾラ』
登場作品:ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣
最後の最後に、ゴジラ作品未参戦の和製怪獣を出す事が出来た。
(ファイナルウォーズのライブフィルムは無視する)
こいつは宇宙生物に憑依されたカミナリイカ(モンゴウイカ)が、怪獣化したものである。
体温は摂氏零℃であり、触手で人畜を襲って食っていた。
デザイン上の特徴はなんと言っても「立って歩く」事であろう。
イカが立って歩くんだぜ!シャブでも吸わなきゃ思いつかないアイデアだ。
大地割り、そそり立つ姿。正義のあかしか?
だが、体温の低さゆえに高熱に弱かった。劇中では松明を投げつけられただけで怯み、
ガソリンの火柱で身体を焼かれた為に慌てて逃亡したが、結局死亡している。
もし、ゴジラ映画に出ていても放射能熱線で焼き殺されていただろう……
松岡修造なら素手で倒せるに違いない。
また、宇宙生物が超音波に弱いので、イルカや鯨といった海棲哺乳類は捕食出来ない。
自分の身体に比べて小さい魚を食うか、陸上に上陸して陸上動物を襲うしかないだろう。
……難儀な怪獣である。というか、宇宙生物アホだろ。
設定の粗はともかく、生物感溢れるデザインと不気味な動きは一級品。
第一位に相応しい、素晴らしい怪獣と言えるだろう。
ただ……こいつには一つだけ不満がある。
スチール写真でガニメやカメーバと戦ってるシーンがあるが、そんなシーンは一切無い。
円谷プロめ!騙しやがったな!!
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