ジェイムス黄金の右即死キックは健在
後半がカオス過ぎるw 昨晩、スティーブン・キング厨のくせに今までミストを観ていなかったことに気づいた。 原作と違うラストがあると聞き、期待していたのに…… てなわけでDVDを借りてきたわけだが。 原作小説『霧』のオチは、正直に言えば物足りなかった。 『スーパーマーケットを脱出したは良いが、世界中が霧に覆われてるかもしれない。。 ラジオから救難所と思しき地名と、希望という言葉が聞こえたけど、幻聴かもしれない』 というものだ。この後、主人公たちがどうなるのかは読者の妄想にゆだねられてしまう。 スーパーからの脱出劇が主軸なわけだから、脱出した後のことは蛇足なのかも知れんが、 いくらなんでもこれでは完結しているとは言いがたい。 それ故、キング作品の中では『霧』はあまり面白い作品とは思っていなかった。 しかし、映画版のオチは秀逸だった。単に衝撃的なだけではなく、作品を完成させている。 正気なつもりだった主人公たちも、更なる閉鎖空間に追いやられたら狂ってしまった。 実の息子や、罪の無い人々を『救う為』に殺してしまうという行動。 それは結局、宗教狂いのカーモディ婆さんがやっていたのと同じことである。 個人的には『砂の器』と並ぶ、見事な原作改変だったと思う。 銃を拾うあのシーンを伏線としたのも見事だった。 原作では、あれ以降発砲シーンは無かったのでまったく意味の無いシーンだった。 子供を捜しに霧に消えた母親が、子供と共に無事救出されてるシーンは思わず爆笑した。 こういうイカれたブラックジョークをやれる人材がハリウッドに増えてきたのなら、 アメリカ映画業界もまだ捨てたもんじゃないのかもしれない。 PR |
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